Tout va bien
Tout va bienはフランス語で万事快調! 私をハッピーな気分にさせてくれる物の紹介plus日記です。
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『工学部・水柿助教授の日常』
2005年11月19日 (土) 23:17 | 編集
 こんばんは。今日は森博嗣のミステリィじゃない小説を紹介します。


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森博嗣『工学部・水柿助教授の日常』幻冬舎文庫、2004年

 水柿小次郎三十三歳。後に小説家となるが、いまはN大学工学部助教授。専門は建築学科の建築材料。よく独身と間違われるが、二歳年下のミステリィ好きの奥さんがいる。彼はいつしか自分の周囲のささやかな不思議を妻に披露するようになっていた。きょうもまた、あれが消え、これが不可解、そいつは変だ、誰か何とかしろ! と謎は謎を呼んで……。


 この本はミステリィではありません。作者曰く、「小説」だそうです。…でも、果たしてそれは本当かしら?といった感じです。
 「小説」ということにしてフィクションのふりをしたエッセイ、多分そうなのでしょう。

 ミステリィではない森博嗣の本も面白いなぁ、というのが最初の感想です。
 本当にエッセイとして書かれたものに『森博嗣のミステリィ工作室』がありますが、あれよりもこっちの方が面白い。
 変なギャグがあったり、ミステリィ的な小話がはさまっていたりで盛り沢山です。

 また、水柿君の日常生活から「森博嗣ってこんな人なのかぁ…」と勝手に想像するのも楽しいです。
 作者は、この作品はあくまでも虚構だと仰っているので、想像、ということにしましたがほとんど事実でしょう。
 巻末の解説の中で筒井康隆も「反語」だと書いているし。

 ちょっと笑ったりしつつ、のんびり読めます。 
 私は塾に行く前に夕飯を食べようと思って入ったカフェで読んでいたら、夢中になりすぎて、気づいたら塾に行くべき時間をとっくに過ぎていた…ということになってしまいました。
 個人的には、最近のGシリーズよりも面白いのではないかと思います。
『陽気なギャングが地球を回す』
2005年11月15日 (火) 23:42 | 編集
 こんばんは。今日読み終えた本があるので、それを紹介しようと思います。ずっと読みたかった本をようやく読めたんです!


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井坂幸太郎『陽気なギャングが地球を回す』NON・NOVEL、2003年

 成瀬(リーダー)は嘘を見抜く名人、さらに天才スリ&演説の達人、紅一点は精確な体内時計の持ち主――彼らは百発百中の銀行強盗だった……はずが、その日の仕事に思わぬ誤算が。逃走中に、同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯と遭遇。「売上」ごと車を横取りされたのだ。奪還に動くや、仲間の息子は虐め事件に巻き込まれ、死体は出現、札付きのワルまで登場して、トラブルは連鎖した!
 最後に笑うのはどっちだ!?ハイテンポな知恵比べが不況気分を吹っ飛ばす、都会派ギャング・サスペンス!


 まず感想を一言で言いますと、「面白かった!」ですね。本当にさらさら読めて、一気に読んだ、といった感じです。

 この本を映画に例えると、「オーシャンズ11」のようです。テンポが良い。
 オーシャンズでも、視点がテンポ良く変わりますよね。そういった感じで、ギャング4人の視点で、シーンが切り替わります。
 そして、「泥棒」とか「強盗」という言葉よりも「ギャング」という言葉が似合う感じも似ています。

 そして、本当に一気に読めるんです。普通のノベルスくらいの厚みはあるし、2段組だから短い小説な訳ではありません。
 これまた映画に例えるとしたら、「ウィル・スミスが出演している映画」って感じです。
 MIBなど、彼が出ている映画はテンポが良くて、夢中になれて、とても短く感じます。2時間ある映画が90分に感じられる。そんな感じです。

 キャラクタも魅力的ですよ。シリーズ化されていないのが惜しいくらいです。(されていたらごめんなさい)
 あと、章の中で、細かく節に分かれているのですが、そこに出てくる言葉の解説が面白いです。辞書の形式をとっているのですが、書いてあることが良い。例えば、

うち―あわせ【打ち合わせ】①ぴったり合わせること。②前もって相談すること。③打楽器を演奏すること。④会社員の労働時間の大部分を占める作業。参加者の数に比例して時間が長くなる。声の大きな人が主導権を握る。有意義なものは稀れ、最終的には開始前の状態に戻ることも多い。

こんな感じです。

 別に感動とかしないし、泣けもしないけどこういう娯楽作品って良いですよね。下手にメッセージ性とか取り入れようとすると、なんだか興味が薄れてしまいます。
 特に考えずに、わくわく楽しく読んで、読後の爽快感を味わいたい方にお薦めです。

 ちなみに、映画化されるそうですよ。
 この作品を言い表すのに映画が思い浮かんだような作品だから、きっと映画化されても面白いと思います。期待。
『職業別 パリ風俗』
2005年11月12日 (土) 23:20 | 編集
 こんばんは。今日は本の紹介です。


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鹿島茂『職業別 パリ風俗』白水社、1999年

出版社/著者からの内容紹介
社交界に君臨するための絶対条件とは? 19世紀小説にはなぜ女中が出てくる? 医者より儲かる薬剤師! これを知らずしてバルザックやフロベールを語れない「風俗ファイル」。【第51回読売文学賞受賞】

内容(「BOOK」データベースより)
お針子、門番女、公証人、仕立屋、乳母…バルザックやフロベールの小説に登場するさまざまな"職業"。その知られざる実態を明らかにし、19世紀社会に迫る「風俗ファイル」。


 この本の著者、鹿島茂の本は以前に紹介しましたが、この本も大好きなので紹介させていただきます。

 この本には卒業論文を書いているときにとてもお世話になりました。その理由は、著者のあとがきに書かれている通りです。 
 少し長くなりますが、引用します。

 たとえば、バルザックの《人間喜劇》に頻出する弁護士と代訴人と公証人は、職域と権能がどうちがうのか、またそのうちでどれがもっとも実入りがいいのかとか、あるいは、同じ年金生活者でも、『ペール・ゴリオ』のポワレとゴリオはどこがどうちがうのかとか、『椿姫』や『感情教育』に出てくるような裏社交界の高級娼婦にはどうやってなるのか、『ボヴァリー夫人』で医者が没落して薬剤師が栄えるのはなぜかとか、ようするに、当時の職業・身分の細部に通じていないとわからないような問題である。
 これらは、ただ字面だけを翻訳していくならとくに支障は起きないが、いざ内容にまで踏み込んで理解しようとすると案外むずかしい問いだった。というのも、国債の利子で暮らす利子(年金)生活者や法廷では弁護活動をしない代訴人、自営業としての高級娼婦など、日本にはあまり事例がないために、観念を持つことさえ難しい職業・身分が多かったからである。


 まさにその通りなんです。小説のストーリィだけを楽しみたいなら、何の支障もないような言葉なんですが、卒論を書くとなると知らなきゃ困る。そんな言葉が沢山あります。

 例えば、本書の1項目にとりあげられている職業、「グリセット(お針子)」。この言葉を聞いて私たちが思い浮かべるのはただの「針仕事を職業とする女性」だと思います。
 しかし、この時代のフランスではグリセットという言葉には他のニュアンスが含まれていました。
 著者が例として挙げているのは「女子高生」です。

 この言葉がマスコミなどで踊るとき、そこには「高校に通う女子生徒」などという辞書的な定義を超えた、ある種のファンタスムが会話参加者のあいだで共有されている。つまり、建前的には純潔であるはずの思春期の乙女が「援助交際」などという破廉恥な行為に及ぶという現実を想像の中に取りこんで、みな、多少ともエロティックなイメージをこの言葉に付与しているのである。いいかえれば、それはすでにニュートラルな意味としては使えない神話的な単語となっている。

 分かりやすいと思いません?
 こういったことは知らなくても小説は楽しく読めます。でも、知っていると楽しさ倍増だと思うんです。
 ですから、18世紀末から19世紀のフランス文学を読む方には、ぜひこの本にも目を通してほしいなぁと思います。



『τになるまで待って』
2005年11月07日 (月) 22:40 | 編集
 こんばんは。今日は、以前ちょっと予告した、森博嗣のシリーズ物の最新刊を紹介します。



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森博嗣『τになるまで待って』講談社ノベルス、2005年

森林の中に佇立する《伽羅離館》。超能力者神居静哉の別荘であるこの洋館を、7名の人物が訪れた。雷鳴、閉ざされた扉、つながらない電話、晩餐の後に起きる密室殺人。被害者が殺される直前に聴いていたラジオドラマは『τになるまで待って』。ミステリーに森ミステリィが挑む、絶好調Gシリーズ第3弾!!



 さてさて、私の感想ですが、「やっぱり森博嗣、好きだなぁ」といった感じです。
 でも、何度も言っているように「S&Mシリーズ」が一番好きなんですけどね。
 この「Gシリーズ」は私の好きな「S&Mシリーズ」の犀川先生と萌絵ちゃんが出てきます。それは嬉しいんですけどね、何だか萌絵ちゃんが落ち着いちゃって、それが残念ですね。
 「犀川先生大好き!」みたいな感じの必死な萌絵ちゃんが好きでした。今も犀川先生のことが好きなのは分かるんですけど、もっと喜んだり悲しんだりして欲しいなぁと。
 でもまぁ、萌絵ちゃんもいつの間にかD2ですから、それも仕方ないかもしれませんね。大人になっちゃったんですね…。

 そうそう、最後の方に、ちょっと今後の展開が気になるようなことが書いてありました。
 読み終わって一番関心があるのはその点です。
 う~ん、これからどうなるんでしょう。わくわくですね。
『チョコレート工場の秘密』
2005年10月30日 (日) 22:50 | 編集
 こんばんは。今日は、児童文学ですよ。


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ロアルド・ダール『チョコレート工場の秘密 ロアルド・ダールコレクション 2』評論社、2005年

チャーリーが住んでいる町に、チョコレート工場がある。
世界一広大で、世界一有名なワンカの工場。
働く人たちの姿をだれも見たことがない、ナゾの工場!
そこへ五人の子供たちが招待されることになった。
招待状の入ったチョコレートは、世界にたったの五枚。
大騒ぎになったけれど、チャーリーには望みがない。
貧しいチャーリーがチョコレートを口にするのは、
一年に一度、誕生日に、一枚だけなのだから……。



 だいぶ前に映画の話で触れた、『チョコレート工場の秘密』です。
 お母さんが本屋さんで見つけて買ってきたので、私もありがたく読ませていただきました。

 これ、私が小学生のときに読んだのとは訳も挿絵も違います。
 訳の違いは、読み比べたわけではないし、小学生の頃の古い記憶なのであんまり分かりませんでした。
 でも、訳者あとがきによると登場人物の名前なども工夫して訳しなおしたようです。
 あと、せりふで「チョー」とか言っていたんですけど、私が小学生の頃は「超」とか使わなかった気がします。(使ったとしてもドラゴンボールくらいかしら)
 挿絵はもう、一目瞭然。変わりましたね。参考までに昔の表紙。
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 やっぱり、ダールの本にはクエンティン・ブレイクの絵が一番良く似合う。

 最近はダールの本でも、大人向けのものしか読んでいなかったのですが、やっぱり児童文学のダールも面白い。
 他の本も読みたくなりました。『マチルダは小さな大天才』とか面白かったし、『魔女がいっぱい』とかも面白かったです。小学生のときにはまって、一通り読みましたからね♪

 この続編の『ガラスのエレベーター宇宙にとびだす』のストーリィを忘れてしまっているので、探して読んでみようと思います。
 
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