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『獲物の分け前』
2005年08月23日 (火) 23:50 | 編集
 こんばんは。今日はフランス文学です。

LACUREE.jpg

ゾラ『獲物の分け前』(Emile Zola : La curée)中井敦子訳、ちくま文庫、2004年

 この小説は去年の夏休み、ちょうど今ごろ読んでいました。なんだか、暑い夏にぴったりの小説なので残暑厳しい今、お薦めさせていただきます。

 例によって楽しみ方は2通りあります。

 1つ目は王道、ストーリィを楽しむ方です。裏表紙に書いてある範囲で少しだけストーリィをばらしますね。
 主人公ルネは若くて美しい女の人です。しかも、お金もあります。でも、修道院を出る直前に過ちを犯してしまいます。そこに目をつけてバツ1子持ちのサカールはルネと再婚します。お金目当てプラス彼女の美貌によるアクセサリィとしての効果もありますよね。
 ところが、なんとルネは先妻の子供、マクシムと関係を持ってしまうんです。
 血はつながっていないとは言え、近親相姦。プラス不倫。ドロドロです。
 紹介文に「官能的な不倫愛」って書いてあるのですが、その官能的な描写が綺麗です。
 私のお気に入りは南国の植物を育てている温室の中での密会シーン。この湿気がある暖かい空気のイメージが夏にぴったりなんです。クーラーの中じゃなくて、暑いトコで読むほうが楽しめる。…はず。

 2つ目の楽しみ方は史料としてです。
 この作品は『ルーゴン=マッカール叢書』の中の1作品です。確か、2作目にあたります。ルーゴン=マッカール叢書は、バルザックの人間喜劇が2月革命以前の19世紀の風俗を描いたように、第二帝政期における風俗を描くことを目標にしています。
 作者、ゾラは自然主義の作者として有名です。彼はこのルーゴン=マッカール叢書の中で様々な階級、職業の人間を写実的に描きました。勿論、文化も。
 『獲物の分け前』ではオスマンの都市改造によって開発されていくパリが描かれています。サカールはまさにその流れに乗って不動産投機で富を得ます。

 どの読み方でも面白いですよ。というより最初はストーリィ重視、次に描写重視で最低2回読まないと勿体無い!!なんて思っちゃう仏文科卒でした。


 余談ですが、このちくま文庫の版は訳も読みやすいし巻末の史料が充実しているのでお薦めです。特に、レポートなどで使用したい方にはお薦め。

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